2023年(うさぎ年)、ウサギとカメの真実

学校では成績不振であったり、学校になじめなくて登校できなかったりした人は、少なくありません。今年(ウサギ年)になって、私は、その人に以下のような話をするようになりました。

 「ウサギとカメの話を知っているでしょう。10歳代や20歳代で成功する人は、みんなウサギですよ。ウサギとは、器用で目先のきく人のことです。ウサギになれなかったら、カメになるのです」。

 そういう私自身、中学と高校でのあだ名はカメでした。何をしても不器用で、人間関係での目先は利きませんでした。そのうえ、進学校だったので、私より頭のいい生徒はたくさんいました。そこで、「自分がカメならそれでよい。ウサギとカメのカメに徹して生きていこう」と、私は決心しました。学業に関しては、目先の成績(スポーツでの成績を含む)に一喜一憂せずに、持続可能な努力を積み重ねていくことだけを心がけました。

ウサギとカメは、それぞれ、何も目指したのでしょうか。ウサギは、カメに勝つことが目的でした。その結果、カメが遅れていたので油断しました。一方、カメが見ていたのは、ウサギではありません。自分が目指すゴールだけを見て、そこに向かいました。

 

 「カメに徹する」とは、ウサギと競争して最後に勝つことではありません。ウサギ(器用で目先の利く人)の価値観や感情に巻き込まれないこと、目先の競争はしないこと、ウサギと同じ土俵には上がらないことなどが、カメに徹することです。